板東33観音 宇都宮   平成20年7月20日

父の付き添いも一人ではちょっと大変になってきました。
それと思い出を共有するためにも今後はできるだけ妹と一緒に行くことにしました。
妹も私も一泊二日となるとなかなか出かけられないので、交通費がもったいないようでも
とりあえず日帰りで行けるだけ行こうと行く先を探していたとき、知人が案内してくださると
のこと、御好意に甘えて、満願寺と大谷寺にお参りしてきました。

静岡から宇都宮までは、東海道新幹線と東北新幹線を乗り継いで行けば2時間ほどで
行けます。父は東北新幹線に乗ったのが初めてだそうで、喜んでいました。

宇都宮駅で下車したところで、新幹線をバックに一枚と思ったところ、すでに列車はかなたへ (^^)ゞ。
駅前で車に乗せていただき、まずは満願寺へ向かいます。満願寺の奥の院は、
鳥取の三徳山投げ入れ堂に似て絶壁に建っているのでとても楽しみでした。

満願寺

この満願寺(出流観音)へはバスは一日5往復で、栃木駅から45分かかるそうです。
車で連れてきていただき、本当に助かりました。
市街地を過ぎ、人家が途絶えるとあたりはセメント工場が並んでいて、景色も白っぽい感じです。
そこを通り過ぎると、いよいよ門前です。おそば屋さんがたくさん並んでいます。
まずは昼食。おそばと天ぷらをいただきました。手打ちそばがおいしかったです。

  

                            本堂は木立の中

 

本堂を裏からみたところ。             拝観料を払って奥の院へ向かいます。

奥の院への道は傾斜の急なところばかりではありませんが、父の体力を考えて
休み休み進みました。

  

20分ほど歩くと「見えた!!」

下に休憩所があるので、父に「ここで待っている?」と訊いたところ「行く!」。
しかしこの階段・・・そうは思っても無理矢理待たせておくわけにもいきません。
覚悟を決めて「のぼるぞ!!」

  

休憩所が遙か下に見えます。         着いたぞ!!



このお堂の奥は鍾乳洞です。つまり鍾乳洞の入り口を覆うように
お堂が建っているわけです。

     

お堂の奥、十一面観音の後ろ姿とされている鍾乳石のそばへ行くには、
一度背をかがめなければ入れません。
なんとか父を連れて入りましたが、「出るときは大丈夫かな?」と
本気で心配しました。下はぬれていて滑りそうですし、緑内障の
進んだ父はこの暗闇の中、足元がほとんど見えていなかったようです。
転んだりしたらどうなることか?こっちの心臓が破裂しそうでした。

 

下りも油断せずに・・・。
奥の院への往復に一時間ほどかかってしまいました。
本堂付近の欄干ですが「山田五十鈴」「長谷川一夫」などの名が読めます。

大谷寺



本堂                         本堂の後ろはこんな感じです。

満願寺の奥の院が鍾乳洞の入り口を覆うように建っているなら、この大谷寺は
洞穴を塞ぐように建っています。今回のお寺はどちらも今までみたことのない造りでした。


 ご本尊も磨崖仏、びっくりです。

本堂ではご住職が説明をしてくださいました。

   

満願寺で時間がかかったので、この大谷石でできた平和観音は急ぎ足で見学、
公園内にはヤマユリがきれいに咲いていました。

今日のお参りは大変だったけど、とても印象に残る旅でした。
満願寺奥の院も無理して行って本当に良かったです。
この二つのお寺は決して忘れないでしょう。

さて、後日談。
父の左腕が紫色になり、掌はむくんで浮き出ていた血管も見えないほどに
なってしまいました。さすがに心配になってかかりつけの循環器科に連れて
いったところ、このお参りでずっと父の腕をつかんでいたせいで内出血した
ようです。ワーファリンを飲んでいるためです。それにしてもびっくりしました。